6th

06 - 自家発電の仕組み

「念のため言っておきますが、ここでは国債発行の仕組みを『自家発電』と呼んでいるだけなので、検索で間違って来た人はごめんなさい。でも面白いのでぜひ最後まで読んでみて」
『そんなにハードル上げて大丈夫ですか』
「大丈夫。 この世にお金が生まれる瞬間を目撃できます


三橋: 我々は意識していませんが ATM でお金を入金する、あれは日銀の借用証書と引き換えに、預金というお金を発行してもらっているんです

「うあー、ピンとこない」私は頭をかいた。「一万円札ってやっぱ一万円の価値があるように見えるよ。あれが日銀に金を貸してる紙には見えない」
『日本銀行券って書いてありますけどね』
「慣れの問題なのかなあ。とりあえず先行こう。この動画のクライマックスです」

三橋: 政府が国債発行して何のお金を借りてるんですか

「ふっふっふ。私はこの仕組みを完璧に説明できます」
『すごい』
「このために何回も見返して、わからないところ全部調べたからね」
『2 話前の当座預金が何かっていう話もここに関わるんですね』
「そうそう。あ、当座預金ってどんなものだって理解してる?」
『会社の取引で使う口座って感じですね』

「オーケー。えーと、まず政府が資金調達のために国債を売ります。それを銀行が買うとき、銀行は自分が持ってる日銀の当座預金で払います。国債が買われた分だけ、政府の当座預金が増えました。ここまで大丈夫?」
『はい』
「問題は、私たちは日銀の当座預金を持ってないので、政府はこのままだと仕事をあっせんしても支払いができない。何より当座預金からお金は下ろせません。困りましたね。なので、政府は小切手を企業に渡して仕事をしてもらいます。企業はその小切手を銀行に渡してお金を得て、それで給料を支払います。で、銀行は小切手を日銀に渡すと、当座預金にお金が振り込まれます」
『はい』
「さて、どこでお金が生まれたでしょうか」
『どこで、ですか?』
「うん」
『さっきの話でいえば、政府が国債を発行して買ってもらったところになると思うんですけど』
「うん。でもそれだと銀行の当座預金が減ってくばかりでしょ?」
『そうですね…あ』
「わかった?」
『日銀が銀行の当座預金に振り込んだところですね』
「そのとおり。国債が自家発電なのをわかりやすくするために図を作りました」

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「日銀が☆を銀行に送り込んでるところ、ここでお金が生まれました」
『なるほど』
「日銀はお金を発行する力があるのです」
『一家に一台ほしいくらいですね』
「金の成る木はここにあった。でももし私が日銀総裁になったらプレッシャーで内臓漏れちゃうと思う」

三橋: もし、政府が国債を発行してくれなかったらわれわれの銀行預金は絶対増えません

「この動画観てると公共事業っていいものに見えるんだけど、どんな問題があるの?」
『作るときは一時的に儲かるかもしれませんけど、作ったものを維持するのにもお金がかかるので、永久にやりつづけなきゃいけなくなるんですよ』
「いったん始めたら止めるのが大変だってこと?」
『はい』

要は、政府にしかできない必要な事業を行えばよいのでR。

政府にしかできない必要な事業…あ、水道 か。



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